”鹿児島市安心安全アカデミー(基礎コース)”の続き。
『交通事故ゼロを目指して』、鹿児島県警察本部交通企画課の方がお話しくださいました。
交通事故の動向
例えば私の生まれた昭和55年(1980年)と比べると、鹿児島県内の総人口は減りつつあるものの、自動車台数・免許保有者の人数は増えています。
令和元年の運転免許保有者は約110万人。そのうち約3割の約30万人が65歳以上の方だそうです。
鹿児島県内の交通事故死者数は昭和47年(1972年)に254人、交通事故発生件数は平成13年(2001年)に13367件・負傷者数は16388人と史上最悪を記録。ただ、令和元年(2019年)は死者数61人となり、交通事故発生件数・負傷者数は18年連続で減少しています。
ただ、交通事故死者数の過半数は”高齢者”。
特に、歩行中に事故に遭ってお亡くなりになった方の約7割、負傷された方の約5割はご高齢の方だそうです。
交通事故分析等とその対策
①高齢ドライバー
高齢ドライバーによる交通死亡事故の人的要因は、通行区分(道路のはみ出し、逆走など)と操作不適(ブレーキとアクセルの踏み間違え、ハンドル操作の誤り)の2種類で半数以上。
対策として以下のことを教わりました。
①補償運転の実践
→明るい時間帯だけ運転する、体調がよいときに運転するなど自分でルールを決めて、自分に合った補償運転をする。
②ドライブレコーダーの活用
→自分の運転を記録して確認する。「鹿児島県警察／高齢運転者へのドライブレコーダーレンタル制度」をご活用ください。
③安全運転サポート車の利用
→「サポカー（安全運転サポート車）のWEBサイト」にもありますが、65歳以上の方を対象とした”サポカー補助金”は来年度まで延長されました。
④運転免許の自主返納
→自主返納する際に”運転経歴証明書”を発行すると、身分証としても使用できます。くわしくは「鹿児島県警察／申請取消について「全部取消（いわゆる自主返納・免許返納），一部取消」」をご覧ください。
自主返納すると、特典が受けられる施設等があります。鹿児島市の場合は、「高齢者等の運転免許自主返納支援制度｜鹿児島市」に一覧が掲載されています。
⑤「安全運転相談」専用ダイヤルの活用
→運転に不安をおぼえる方及びその家族からの相談を受ける専用ダイヤル「#8080」が開設されています。
②シートベルト・チャイルドシート
鹿児島県が全国平均と比べて著しく悪いもの。
それは、”後部座席シートベルト着用率”と”チャイルドシート使用率”。
交通事故の際、シートベルトを着用していなかったために車外に投げ出されお亡くなりになった方も！後部座席でシートベルトを着用していたかどうかで致死率がかなり異なります。高速道路の場合は約11.7倍、一般道路の場合は約3.3倍の致死率だそう。
対策は、全席シートベルトを着用すること、チャイルドシートを使用することです。これはすぐできますね。
③ドライバー
死亡事故の約7割は道路横断中で、そのうち約6割は横断道路歩道以外。
うちの近くでも今年お亡くなりになられた方がいらっしゃいましたが、横断歩道でないところを横断中でした。
JAFの調査によると、信号機のない横断歩道に人がいた場合に一時停止する車は、鹿児島県は18.3％。これまた全国平均と比べて低いです。
横断歩道に近づいたら減速し、横断歩道の手前で止まっている車がいたら徐行し、横断歩道に歩行者がいたら止まりましょう。
また、夕方から夜にかけての事故が多いので、早めに上向きのライトをつけましょう。
④飲酒運転
飲酒運転による死亡事故は減っていますが、なくなっていません。お酒を飲んでいる場合の事故率は飲んでいない場合に比べ約8倍。
「飲酒運転しない、させない、許さない！」
飲酒運転にかかる基準や罰則等はありますが、お酒を飲む席に行く場合は、自分が気を付けるだけでなく、周りの方への声かけも大事ですね。
道路交通法の改正等
時代に合わせて、道路交通法は少しずつ改正されています。
昨年12月1日に携帯電話使用等対策の推進を図るための規定の整備が行われ(罰則強化)、今年6月30日に「妨害運転(あおり運転)」に対する罰則が創設されました。
「実車試験の導入」や「サポカー限定免許の創設」などの高齢運転者対策の充実・強化を図るための規定や、第二種免許等の受験資格の見直しは、令和4年6月までに施行される予定です。
法令を遵守して、思いやりをもって、安全に運転してまいりましょう！
あ、私、市電とバスを愛用しているので免許を持っていない疑惑がありますが、運転が好きではないだけで、たまに運転しています。(年が明けたら免許更新に行かなくちゃ！)
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