鹿児島県の「わたし×地方自治~地方自治を担う女性のエンパワーメントセミナー~」の8回目は、鹿児島大学副学長の武隈晃教授による「地域経営における協働の理論と実践について」でした。
今回のポイント
”地域で暮らしている人に起きている問題”から、”解決すべき課題”をいかに抽象する(浮かび上がらせる)かがポイント。抽象するときに欠かせないのが”ジェンダーの視点”。→ジェンダーの主流化を図る男女共同参画政策
用語の確認
■協働(co-operation)の概念
個人的能力には限界があり、またその他にも目的の実現を阻む制約要因は多い。共通の目的をもつ人々が協力してこれらを克服し、動機を実現しようとする協力行動を「協働」と呼ぶ。
協働には、①co-operation、②co-production、③collaborationと3つの概念がある。
■地域経営
地域に関わる資源処理(広義)
地域づくり事業を営むこと(狭義)
■地域づくり事業
地域づくり(地域課題の好転・改善・解決に向けて地域生活環境を整えていく過程)に関わる事業。
■事業
「人間生活に必要なものやサービス」を継続的・反復的に提供する営み。
残りはつれづれと・・・
”協働”については、鹿児島市は「市民と行政が、お互いの役割を自覚・尊重し、それぞれ足りない部分を補い、また協力し合いながら、一体となってまちづくりを進めていくこと」とサイトに掲載しています。→協働によるまちづくりとは何ですか。|鹿児島市
鹿児島市では、経費の助成や助言等の支援も行っています。→市民とつくる協働のまち事業(令和4年1月12日締)】|鹿児島市
”協働”に必要な条件として、武隈教授は①ミッションの共有、②協働意思、③コミュニケーションとネットワーキングをあげられました。(①と②は絶対条件)
何をするにしても、想いの共有は大切です。
が、想いを共有することは大変です。いやぁ、本当に( ;∀;)
想いの共有だけでもダメで、”地域で暮らしている人に起きている問題”から、”解決すべき課題”を浮かび上がらせる過程に最も頭を使わなければなりません。
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解決すべき課題を浮かび上がらせる際の根拠として、理論的枠組み(例:交換理論)や概念的枠組み(例:ポジティブ・アクション)、エビデンス・データ、確かなヒアリングなどを挙げられました。
そうそう、「ポジティブ・アクションについては、20年前は「逆差別だ」と言う人がいたが…」と武隈教授はお話しされましたが、令和の今も怪しい気がします。
ポジティブ・アクションとは、「社会的・構造的な差別によって不利益を被っている者に対して、一定の範囲で特別の機会を提供することなどにより、実質的な機会均等を実現することを目的として講じる暫定的な措置」のことです。→ポジティブ・アクション | 内閣府男女共同参画局
私も議会での質問を作る際にも留意しているつもりですが、つもりはつもり。こういう学びの機会に思考回路を整理できるのは本当にありがたいです。
確認するだけ、責めるだけ。
そんな質問にならぬよう、じっくり聴いて、しっかり考えて、声に出してまいります(声に出すのは苦手だけれど)。
こういう学びをした後に”政策形成演習”がありました。次回のブログに書きます。
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