合原ちひろの絵日記@鹿児島市

~清く まっすぐ おもしろく~

第25回縁起でもない話をしよう会「貯めるだけでなく使えることが大事なお金の話」

死に関する話題は一般的には「縁起でもない話」として避けられがちです。でも家族や自分の周りの大切な人たちと語っておく必要がある大切な話です。

語り合っていますか?
語り合うきっかけはありますか?

妙行寺で開催される”縁起でもない話をしよう会”は、基本的には前半に話題提供者による縁起でもない話の話題提供、後半に参加者同士の語り合いをしています。

縁起でもない話をしよう会 鹿児島市今回の縁起でもない話をしよう会では、大阪を中心にご活躍中の司法書士東大阪プロジェクト代表の福村雄一さんが「貯めるだけでなく使えることが大事なお金~使える・渡せる・利用できるがkey~」と題して、話題提供をしてくださいました。

多くの人が自分や家族のお金のことについて、よく知らない・どこに何があるか分からない、どうしたいか決めていない(決めない自由もアリ)、使えるようにしていない・渡せるようにしていないので、いざというときに困りごとに直面します。

では、私達はどうしたらいいのでしょうか。

縁起でもない話をしよう会 鹿児島市司法書士さんが関与する仕組み作りはいろいろあります。

①財産を信頼できる人に託して管理・運用・処分してもらう「家族信託・民事信託」、②定期的な連絡や訪問での安否確認や身元保証などをする「見守り・身元保証契約」、③「財産管理委任」、④認知症等になったときの財産管理や契約手続きをする「法定後見・任意後見契約」、⑤葬儀や納骨、遺品整理、諸契約の解約や清算をする「死後事務委任契約」、⑥遺産の承継や債務の返済等をする「遺言執行」

現在、高齢のひとり暮らしの方は増加傾向にありますし、全世代で単独世帯も増加しています(約4割)。人と人との関わりが薄くなると支援の手も届きづらくなります。

考える力、伝える力が低下すると財産があったとしても、使えなかったり、渡せなかったりします。(法律的にNGに…)

財産については貯めるよりも「使える」「渡せる」ことが今後より一層大切になります。いろんな仕組みを知り、いろんな方と連携し、いざというときに備えることが必要です。

また、人生の終末期において約70%の人が意思決定が不可能で、死が近い場合に受けたい医療や受けたくない医療について家族と詳しく話し合っている人は2.8%とのこと。

そこで、もしものときのために、自分が望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組である「ACP(人生会議)」の普及・啓発がすすめられています。
「人生会議」してみませんか|厚生労働省

縁起でもない話をしよう会 鹿児島市医療・ケアじゃない事柄を含め、生活やライフプランニングの中にACPがあるとお話しされました。→ALP(アドバンス・ライフ・プランニング)

対話を繰り返し、揺れながら、悩みながら、方向性も含めて決まっていくものでは?とも。ここで他職種が関わると、違う視点が加わります。

例えば、司法書士さんは、早い段階から依頼者の人生観や価値観、死生観と接点を持ち、ライフプランニングの要素を取り入れて依頼者にとって適切な仕組み作りを提案してくださいます。

自分だけ、家族だけで考え、悩むのではなく、周りの資源を活用するといいですね。福村さんは、財産のACPについても実例を交えてお話しくださいました。

縁起でもない話をしよう会 鹿児島市参加者からの質問にも丁寧に答えてくださいました。

日常生活でも、万が一の時でも切っても切れないのがお金です。話す義務はないけれど、話しておいた方がご自身や関わる人の心残りが減ります。

でもお金のことって話しにくいですよね…。

話しにくいことも話すことができる人間関係をつくるために、何気ないやりとりの積み重ねをして、意思疎通をはかることは今すぐにでも始められそうです。

縁起でもない話をしよう会は、知識をえるだけでなく、大切だけれども話しにくいことを話すきっかけづくりにも役立つと思います。今後も開催しますので、ぜひご参加ください!(宣伝)

縁起でもない話をしよう会 鹿児島市
さて。
話題提供の後は、ひさみさんのファシリで語り合う時間。

縁起でもない話をしよう会 鹿児島市
福村さんが大阪から持ってきた問い「自分が亡くなった後になって、あなたは1つ、大切な人に伝え忘れたことがあることに気づきました。もし、あなたが1つ伝え忘れたことがあるとすれば、どんなことですか?」について語り合いました。

うーん。
私だったら「棚の中にあるお菓子の賞味期限が近いから気を付けてね」とか他愛もないことかな。と、記録係として写真を撮りながら考えていました。

福村さん、さまざまなお話と問いをありがとうございました✨

縁起でもない話をしよう会 鹿児島市次回の縁起でもない話をしよう会は8月末の予定です。話題提供者やテーマ、日程等が確定したらブログでも案内します。

8月と言えばお盆。
帰省したり、帰省してきたりで、家族や親族と集まる機会のある方が多いと思います。そういう機会に「縁起でもない話」をしてみてはいかがでしょう。

「縁起でもない話はしづらいよ…」という方は、まずはコミュニケーションを!

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