合原ちひろの絵日記@鹿児島市

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保存樹及び保存樹林の制度について(個人質疑より)

2024年12月10日(火)に個人質疑&質問を行いました。その報告ブログです。

今回は「保存樹及び保存樹林について」。
個人質疑
本市における保存樹及び保存樹林の制度は、昭和49年から始まりました。
保存樹|鹿児島市

現在は、平成16年に制定された鹿児島市保存樹等及び自然環境保護地区に関する条例に基づく保存樹が39本、保存樹林が12か所あります。

制度が始まって50年が経過し、さまざまな課題がでてきているのではないかとの思いから、現行の条例が施行されて以降の保存樹及び保存樹林について、以下伺いました。

①保存樹及び保存樹林の意義
②保存樹及び保存樹林に関する本市の支出額総額と主な内訳

答弁:本市では、市民に身近な自然環境の保護と人と自然との共生に関する意識の高揚を図るため、保存樹及び保存樹林を指定しております。

令和5年度の決算額で申し上げますと、総額が126万3200円で、主な内訳は、樹勢回復等に係る費用が82万7200円、樹木医による定期診断料が28万円でございます。

支出の大半は樹勢回復等にかかる費用であることが分かりました。

保存樹等に指定されると、良好な状態で保存していくために、樹木医による定期診断、保護に関する助言、樹勢に影響があると思われる場合は樹勢回復の実施、そして奨励金の交付などの支援が受けられます。

支援が受けられる一方、所有者に大きな負担となっているとの声もあります。

そこで、2点伺いました。
③民有地における保存樹及び保存樹林の指定状況、所有者からの声
④これまでの保存樹の指定解除の本数(理由ごと)。

答弁:民有地においては、保存樹を22本、保存樹林を7か所、指定しております。所有者からは、樹勢の低下への対応など、維持管理に関する相談がございます。

保存樹の指定解除の本数ですが、台風による倒木が2本、幹が枯れるなど回復の見込みがなくなったものが3本、近隣住宅の被害対策など、所有者の維持管理が困難になったものが2本となっております。

保存樹・保存樹林の半数以上が民有地に存するものであり、これまで7本が指定解除されたことが分かりました。推定樹齢100年以上、長いものでは1000年以上の保存樹や保存樹林は貴重なものであり、未来にきちんと受け継いでいきたいものです。

そこで、この項目の最後に、保存樹及び保存樹林に関する現在の課題と今後の考え方について伺いました。

答弁:課題といたしましては、樹勢の低下や相続などで新たに所有者になった方への制度についてのご理解、ご協力をいただく必要があることでございます。

保存樹及び保存樹林は、市民に身近な自然環境であることから、次の世代に引き継ぐために、所有者や樹木医と協力しながら、引き続き、保全に努めてまいりたいと考えております。

長い間生きている保存樹は、大きく根を張り、その根が歩道や土手などに影響を与えている箇所があり、また、通行の妨げになるような枝ぶりの箇所もございます。今後ますます維持管理が難しくなっていくのではないでしょうか。

安全性を確保し、自然に親しみ、そして共存していくために、所有者等の声に真摯に向き合い、今後も保全に努めていただけるよう要望しました。

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案外、身近なところにある保存樹や保存樹林。
ご存知でしたか?

このブログをここまでうっかり見てしまった方、ぜひお近くの保存樹や保存樹林を愛でに行ってみてくださいね。
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