昨年、”中核市サミット2020in倉敷”に会派の先輩の米山議員とともに参加させていただきました。
会場は、岡山県倉敷市にある”倉敷アイビースクエア”。
倉敷美観地区の中に建っていて、倉敷紡績所の旧工場を、ホテルや記念館などに改装した複合交流施設です。国の近代化産業遺産に指定され、2016年には伊勢志摩サミット関係閣僚会合「G7倉敷教育大臣会合」の主会場となったそうです。
マスクを着用して、他県の方と語ることなく、おとなしく学んでまいりました。
はじめに、中核市市長会の会長であられる愛知県豊田市の太田稔彦市長のご挨拶。
次に開催市である岡山県倉敷市の伊東香織市長のご挨拶。
そして、基調講演は、東京大学大学院情報学環特任教授で日本災害情報学会会長の片田敏孝さんによる『中核市が頻発・激甚化する災害から「生き抜く」ために』 。
以下、かいつまんで書きます。
頻発・激甚化する災害から「生き抜く」ために
近年、想定に収まらない自然の猛威に、事態の展開シナリオが読み切れません。
【コロナ禍や自然災害で改めて知らされた命の守り方】
①やっぱり自らの安全は自らが守るしかない。
②自らの安全は周りの安全につながる。
③専門家にも行政にも完全に頼ることはできない。
→当事者感を持たざるをえない”コロナ禍”も「防災は行政任せ」と当事者感につながりにくい”自然災害”も、自分自身がどう対応したかが問われます。
コロナ禍での避難では、”分散避難”が呼びかけられました。
従来の避難所避難だけでなく、安全が確保されている場合は在宅避難、親戚・知人宅・ホテル・職場への避難、車中避難(エコノミークラス症候群に注意)など。
片田教授は、日本の防災の向かうべき方向性として”主客未分の防災体制の確立”を訴えられました。
「これまでの行政主体の取り組みを改善することにより防災対策を強化する」という方向性を根本的に見直し、住民が「自らの命は自らが守る」意識を持って自らの判断で避難行動をとり、行政はそれを全力で支援するという、住民主体の取組強化による防災意識の高い社会を構築する必要があると。
相手は自然。
いかなることもありえます。
侮ることでも、おびえることでもなく、自然に対する畏敬の念をもって淡々と最善を尽くすのみです。
豊富な知識や充実した情報、きっちり整備された避難路・避難所があっても、避難が行われていない現実があります。
災害時には適切な避難が重要ですが、防災の実効性の鍵は、”個人”と”地域”。
それぞれの地域における警戒レベル5とそのときの対応の検討、そして、地域内での健康加齢者への避難支援が地域で暮らす私たちにできることです。
自ら避難したい・避難しなければと思える住民を育成し、この地域で危険な状況になったら主体的な非難は当たり前という文化を醸成していくことがポイントです。(行政が全力を尽くすことは当然として)
講演を拝聴して
2020年度は、町内会長になったこともあり、未結成であった”自主防災組織”を作ろうと、鹿児島市安心安全アカデミーに参加したり他の講演を拝聴したりするなどして防災について学び、実際に動いてまいりました。(2021年1月1日に結成✨)
”自主防災組織”を結成したばかりですので、今から資機材を購入したり(鹿児島市には補助・助成制度があります。)、防災活動を計画して実施したりしてまいります。
片田教授は、「自ら避難したい・避難しなければと思える住民を育成し、この地域で危険な状況になったら主体的な非難は当たり前という文化を醸成していくこと」がポイントだと語られましたが、それは一朝一夕にできることではありません。
困っているときに「困っている」「助けて」と言える環境づくりも重要です。身近な地域で実践しながら、市域全体のことを考えて動く2021年にしてまいります。
基調講演の会場のホールの天井を見ると、旧工場だというのがよく分かりますね。 建物観るの大好き。
※近いうちに、基調講演の後のパネルディスカッション『災害から「生き抜く」ためのまちづくり』についてもブログに書きます。
🌟合原ちひろFacebookページ
🌟合原ちひろTwitter
🌟合原ちひろLINE公式アカウント
🌟合原ちひろインスタグラム
🌟以前のブログ「終活行政書士 合原千尋の絵日記@鹿児島市」