2022年8月11日開催の子どもの権利ワークショップの前半は”知る”時間。
大分大学福祉健康科学部講師の栄留里美さんが「わたしたちぬきにわたしたちのことをきめないで~子どもの人権と参加について~」という演題でお話しくださいました。
突然のクイズ
「子どもは勉強をしたごほうびとして遊ぶことができる」
○?×?△?
答えは×。
子どもの権利条約の第31条に遊ぶ権利について書かれています。子どもには勉強する権利も遊ぶ権利もあります。
人であるだけで人権はあります。
人権は「人が生まれながらに持っている必要不可欠で基本的な権利」であり、基本的であるがゆえに奪ってはなりません。
これは大人だけでなく、もちろん子どももです。
【子どもの人権の変遷】
1924年ジュネーブ宣言
→戦争などから子どもを”保護”
1954年子どもの権利宣言
→教育など、子どもへの”付与”
1989年子どもの権利条約
→子どもの”参加”へ。
子どもの権利条約では、子どもは与えられる立場ではなく、権利を行使する主体とされています。日本はこの子どもの権利条約を1994年に批准しました。
【子どもの権利条約4つの柱】
①生きる権利
命を大切にされること。人間らしくいきていくための生活水準が守られること等
②育つ権利
自分の名前や国籍を持ち、親や家族と一緒に生活できること。教育を受け、休んだり遊んだりできること等。
③守られる権利
あらゆる種類の虐待や放任、搾取、有害労働などから守られること。戦争から守られること等。※児童福祉法でも体罰は禁止されています。
④参加する権利
自由に意見を表したり、集まってグループをつくったり、自由な活動をおこなったりできること等。
「子どもに人権を伝えるとわがままになるのでは?」と心配する大人に対しては、人権には他の人の人権を侵してはならないという制約があるので、決して独りよがりなわがままを認めるものではありませんとバッサリ。
栄留さんが紹介して下さった、権利条約の根幹にかかわったコルチャック先生の言葉や、日本ではあまり浸透していない”子ども差別”については、大人こそ知るべきだと思いました。
大人にも子どもにも人権がある。自分にも相手にも人権がある。だから対話をする。
子どもの権利条約第12条には、意見や気持ちを言う権利や聴いてもらう権利について書かれています。「子どもは黙って言うことを聞きなさい!」はおかしいんです。(残念なことに”子ども”の部分を”女性”に変えても…まだまだそんな場面があります)
子ども達のことを大人で勝手に決めるのではなく、一緒に考えていくことが大切です。
”アドボケイト”に関する動画や、
”ルールメイキング”の動画、子どもも虐待対応の会議に入る”ファミリーグループカンファレンス”、性教育の条例を作った”UK若者議会・子どもインケア評議会”などもご紹介くださいました。
子ども達にとって、プロセスは結果と同じくらい重要。
では私達大人はどうしていけばよいのでしょうか。
教育界の変革者・工藤勇一氏が教える「子どものやる気を引き出す3つの言葉」をご紹介くださいました。子どもが自己決定できる機会をつくり、小さな自己決定を繰り返させていくことが大切で、
①どうした?
②どうしたいの?
③私は何を支援したらいい?
という3つの言葉がそのときに使えるとのこと。
日本は1994年に子どもの権利条約を批准しました。
子どもの権利条約の4つの柱は①生きる権利、②育つ権利、③守られる権利、④参加する権利です。子どもにも人権があります。
まずはしっかりと”知る”ことから始めてみませんか。
→子どもの権利条約 | ユニセフについて | 日本ユニセフ協会
ちょっと長くなったので、ロジャー・ハートの『子どもの参画』、アドボカシーセンター、宗像市の条例については自分のためのメモブログを近いうちに書きます。それでは。
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