2023年4月16日(日)の午後、講演「在宅医療とは 認知症医療とは」を拝聴しました。
お話しくださったのは、恩賜財団済生会鹿児島病院在宅医療推進室、公益財団慈愛会谷山病院メモリーケア外来の医師であられる黒野明日嗣先生。
第3回縁起でもない話をしよう会でもお話しくださいました(2018年)。
第8回鹿児島市セーフティコミュニティ推進フォーラムでもお話を拝聴しました(2021年)。
黒野先生のお話は学び、考えることができるだけでなく、あたたかい気持ちになるので大好きです。久しぶりの機会を楽しみにしていました。
在宅医療では、患者の落ち着いた状態を維持することが目的だけれども、徐々に年齢を重ねるので病気になりやすく、そして、必ずいつか最期を迎えます。
黒野先生の現在の目標は、その最期が「よかった」と言えるようにしていくこと。
「本人に生きている意味をもってもらうこと」、「良い関係の中で最期を迎えること」が大切だそうです。
在宅での生活の継続が必ずしも幸せでないこともあり(仕事を辞めて介護に専念するのはリスクが高い)、施設サービスを上手に利用して両立を図ることをおすすめされました。
今は死に方が難しい時代。
昔は、食べたり飲んだりすることができなくなり、徐々に脱水・栄養失調になり枯れていき、ただ見守り、寄り添って最期を見届けるものでした。
今は、点滴や胃瘻などがあるため、死に方を自分で選ばなければなりません。
家族に最期を決めさせると、家族は自分の決定で寿命が変わると勘違いし、苦悩します。
だから、最期の迎え方は自分で決めて、決めた後は自分の気持ちを
大事な人に伝えましょう!とお話しされました。(知っていると周りの人も安心して見守ることができます)
死に方を決めるということは、今の生き方を決めること。人生が有限であるというのは、豊かに生きるためには必要なのかもしれませんね。
と、前半の「在宅医療とは」の部分を締められました。
後半は「認知症医療とは」。
認知症の方は、表現力が落ちていて自分の気持ちをうまく伝えられません。黒野先生は、向かい合って話し合う”対話”を大切にされています。
認知症は、脳神経の障害により起き、日常生活に支障が出ます。「あれができなくなった」「これができなくなった」と減点法で考えるのではなく、認知症なのに「こんなことができる」「あんなことができる」と加点法で考えることを説かれました。
認知症医療で一番大切にされているのは、認知症の方と家族の関係性の修復、関係性が壊れないようにするために、「BPSD(認知症の行動・心理症状)をいかに防ぐか」。
等々、認知症についても詳しいお話を拝聴することができました。(後半のまとめが雑💦)
知ること、自分事として考えること、そして何ができるかを考えて行動すること。改めていろいろ考える時間になりました。
ありがとうございました。
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普段の生活の中で終活にまつわることが身近ではない方も、いずれ直面するときがやってきます。そのときのために、知っておくことは無駄ではないと思います。
2023年5月27日(土)に第25回縁起でもない話をしよう会が妙行寺(鹿児島市和田1-4-1)で開催されます。しかも今回の話題提供者は、司法書士で東大阪プロジェクト代表の福村雄一さんがはるばる大阪から来てくださいます!
参加費、予約は不要です。
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