合原ちひろの絵日記@鹿児島市

~清く まっすぐ おもしろく~

第21回縁起でもない話をしよう会「コロナ禍の在宅医療のリアル?」

皆様、縁起でもない話をしよう会がリアルな場に戻ってまいりました✨

縁起でもない話をしよう会

医療や介護・死の問題など、「縁起でもない話」として避けられがちな話題だけれども、本当は語り合うことが大切な話。それらに関するネタを話題提供者に話してもらい、その後に参加者同士で対話する場が「縁起でもない話をしよう会」です。

2018年7月に始まった鹿児島市和田にある妙行寺での”縁起でもない話をしよう会”は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、2019年11月の第9回以降は、話題提供部分のみのオンライン配信に移行していました。

縁起でもない話をしよう会進行役のひさみさん。

2年振りのリアル縁起でもない話をしよう会の話題提供者はもちろんこの方です!

縁起でもない話をしよう会あ、準備中のスクリーンでした。
※ネット接続など難しげなことは全部副住職がしてくださいました。

気を取り直して。

縁起でもない話をしよう会
第1回目の話題提供者で医師の平野慎一郎さんに話題を提供していただきました。原点回帰です。

縁起でもない話をしよう会第1回目の頃は、亡き父が何度も入院した鹿児島市内にある病院で外科医として勤務されていらっしゃっいましたが、現在は、悠翔会在宅クリニック春日部で在宅医として働いていらっしゃいます。

ですので、今回は話題提供者のみがオンラインの開催でした。

外科医から在宅医療へ

土日もない、夜も緊急手術があるなど大変だけれどもやりがいのあった外科医時代。

外科医としてがん患者さんに接する中で、「家に帰りたいけれど、家族に迷惑はかけたくない」という本人、「病院なら安心」という家族、「この人は家には帰れない」と本人や家族の限界を勝手に決める医療者を目の当たりにされ、自分が在宅医療に関わることで、少しでも家で暮らしたい人の役に立ちたい!とメスを下ろされました。

そして、「自分が日本一だと思うところで勉強したい!」と、家族を連れて埼玉県へお引っ越しされました。

訪問診療専門クリニック

埼玉県での勤務先は、訪問診療専門クリニック。平野先生が行かれたときは、悠翔会在宅クリニック春日部はまだ準備中でした。

現在は、約350人(居宅270人、施設80人)の患者さん、医師2名、看護師5名、ドライバー3名、マネージャー1名、医療事務2名、メディカルソーシャルワーカー2名で対応されているそうです。

現在は体制面のこともあり、患者さんの新規受付を減らしているそうですが、それでも1ヶ月に30~40人は新しい患者さんを受け付けていらっしゃいます。(1ヶ月に20人くらいはお亡くなりになるとのこと)

縁起でもない話をしよう会病院では、患者さんの家での生活の様子やご家族との関係がわかりづらいけれども、訪問するとわかりやすいと平野先生。

「最期までどう生きていきたいか。」

改まって話し合いをすることもあるそうですが、毎回の訪問の会話の中で少しずつ本人やご家族の想いを聴いていらっしゃいます。家族の写真、本棚の本、趣味の絵画など、お家の中にあるいろいろなものが”縁起でもない話”に繋がっていきます。

患者さんがお亡くなりになると、大切な人を亡くした家族は深く悲しみます。

悠翔会在宅クリニック春日部では、残されたご家族が複雑なグリーフに陥る兆候がないか、お亡くなりになった日から1~2ヶ月後に再訪されていらっしゃるそうです。

縁起でもない話をしよう会新型コロナウイルスが猛威をふるっている最中、2020年4月に埼玉県の訪問診療専門クリニックに行かれた平野先生。

発熱された患者さんは、診察するまでは何による熱か分からないため、N95マスク、防護服、フェイスシールド、手袋など完全防備をして診察にあたられています。

お家を訪問して診察した結果、在宅では難しいと判断し、入院先の病院を探しても熱がある患者さんを受け入れてくれる病院がなかなか見つからないときもあったそうです。

こんな中で、平野先生は患者さんやそのご家族の価値観が変わったことを感じられました。

「病院はコロナをもらうかもしれないから、できるだけ行きたくない」「入院すると会えなくなるから入院したくない(入院させたくない)」だから、「在宅医療をお願いしたい!」と。

例えばがんの末期の患者さんの場合、在宅医療が病院に劣るわけではなく、医療サービスとの物理的距離は遠くなるけれども医療行為自体は変わりません。

「本人に対してやれたと思う。悔いはありません」と在宅でお看取りされたご家族がおっしゃることは多いそうです。(亡き父のときもそうでした。)

「コロナ禍だからこそ、できた生活があったのかな」とポツリと締めくくられました。

縁起でもない話をしよう会お話の後は質疑応答。質問をする見覚えのある人や、

縁起でもない話をしよう会熱心に質問をする見覚えのある人も。
みんな、平野先生に会いたかったんです!埼玉でパワーアップして鹿児島に戻っていらっしゃるのを楽しみに待っています。

そして、いよいよ。
久し振りの語り合いの時間です。

語ってみようタイム

縁起でもない話をしよう会の後半は、語り合う時間です。

縁起でもない話をしよう会
「コロナの前後で、ご自身の中で変わった価値観などありましたか?」というお題で、3~4人のグループに分かれて12分間語り、グループ編成を変えてまた12分語り合いました。

縁起でもない話をしよう会2年振り。懐かしい光景です。

コロナ前後で変わったこと…
私は、デジタルとリアルの塩梅が大事だなと思うようになりました。
人が多いところはもともと苦手ですが、そうも言っていられないので頑張っていましたが、飲み会はなくなり、会合や研修もオンラインですることが多くなり、快適(苦笑)。

ただ、慣れぬ仕事でバタバタ、家族や自分の病気でバタバタ。不安や心配から攻撃的になったり、視野が狭くなったりしないよう、努めていました。

コロナ前の父の看取り前後でさんざん自分と対話したので、価値観がそこまで変わることは無かったような気がします。

皆様はどうですか?

久し振りのリアル縁起でもない話をしよう会だったため、ブログのまとめ方も忘れてしまいました💦ごめんなさい。ここらでブログをしめますね。

縁起でもない話をしよう会家主のご住職。
いつも場を提供していただき、ありがとうございます。

次回の縁起でもない話をしよう会は、2022年3月開催予定です。話題提供者は、浜田努先生。

↑この第2回以降、あちこちで浜田先生のお話を拝聴しましたが、パワポの魔術師となっていらっしゃいます。

ここはあえて、「パワポなしでお話ししていただきたいなぁ」とブラック合原は思っています。想いは表に出せば叶う可能性が高まると思うので記しておきます(笑)。

縁起でもない話をしよう会にご興味のあられる方はぜひ「縁起でもない話をしよう会Facebookページ」や「縁起でもない話をしよう会」をご覧ください!

皆様と縁起でもない話ができる日を楽しみにしています。

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