合原ちひろの絵日記@鹿児島市

~清く まっすぐ おもしろく~

災害と犯罪&少年非行について

まん延防止等重点措置などで延期になっていた「鹿児島市安心安全アカデミー」のマスターコースが開講しました。

「安心安全アカデミー」は、地域における自主的な防犯や防災などの活動を推進するリーダーを育成するために開催しているもので、基礎知識の醸成のための”基礎コース”(防災士の受験資格が得られる)、専門的な知識や技能、行動力を養う”マスターコース”があります。

(ぼやき:延期により、今後のさまざまな講座や行事と重なりまくり、修了要件を満たせるようどうやりくりするか悩んでいます。)

マスターコース初回は、鹿児島大学大学院臨床心理学研究科の宇都宮敦浩教授がお話しくださいました。

安心安全アカデミー 鹿児島市始まる前に、机の上にあった資料のうち”自己紹介”のところを拝見していたら、むむむ。福岡少年鑑別所にいらっしゃった期間が弟と重なっているような。

弟にLINEで「宇都宮教授知ってる?」と送ると、「福岡少年鑑別所のときの上司」と返信が!(休み時間に挨拶させていただきました。)

どうでもいいことはさておき、災害と犯罪に関する過去の研究からわかることを最初にお示しくださいました。

阪神・淡路大震災後は移動しやすいためかオートバイ盗が、東日本大震災後はまだ寒い時期だったせいかガソリン盗が、熊本地震後は車中泊をする人が多かったためか空き巣が増えたそう。

災害時の犯罪の類型として4つあげられました。

①困窮型犯罪
→サバイバルな状況下で生きのびるために行われる。救援や復旧、復興が遅れるほど発生しやすくなる。

②便乗型犯罪
→混乱に便乗して行われ、災害発生直後から起こりやすい。例)侵入盗、義援金詐欺、保険金詐欺、リフォーム詐欺、値上げ等

③ストレス型犯罪
→災害ユートピア後のストレスの長期化、心身の疲弊等によって派生する。例)退陣トラブル、性犯罪、アルコール・薬物への依存等

④その他
→デマなど。

災害時には、①潜在的な犯行者(犯罪をする可能性が高い人)、②格好の標的(犯罪者にとって魅力的なもの)、③犯罪に対する有能な監視者の不在(誰にも見られていない状況)という3つの要因がいずれも生じやすく重なりやすいので、犯罪が発生しやすいとのこと。

災害後に犯罪が起きぬよう監視するための体制づくりは、町内会などで結成している自主防災組織が役に立つのではと思います。マスターコースで学びながら、町内の自主防災組織の活動にいかしてまいります。

そして、講座の後半は、「少年非行について」お話しくださいました。

民法が改正され、来年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられます。少年法では成年年齢は20歳なのですが、来年4月1日からは18歳以上を「特定少年」として扱うことになります。

少年による犯罪は、数字を見るとかなり減ってきています。

平成元年は200,277件だったものが、平成30年には30,939件に。詐欺以外の犯罪は軒並み減少しています。家庭裁判所の少年保護事件の新規受理件数も顕著な右肩下がりです。

昭和23年に施行された少年法は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的としています。

詳細は割愛しますが、時代の流れで条文が改正され、事実上の厳罰化がなされています。

私達おとなは、どう向き合えばよいのでしょうか。自分の中でしっくりくる答えが出てこぬまま講座の時間は終わりました。考え続けていきます…。

最後に、宇都宮教授がご紹介くださったサイトを掲載して、このブログは終わります。

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セカンドチャンス!は少年院出院者の自助グループです。

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